和歌を鑑賞して、詠んでみます。

百人一首などの和歌を鑑賞します。そして、お気に入りの写真に添って和歌を作ってみます。

和歌を鑑賞 小倉百人一首第八歌 我庵は・・・

 

 

 

第八歌




我いほは

    都のたつみしかぞすむ

よをうぢ山と人はいふなり

小倉百人一首、第八番の歌です。

 

作は、喜撰法師(1197~1242) 古今集 雑下・983

に載っています。

 

私の庵は都の東南にあり、鹿も住んでいるようなのどかな山里、宇治山にあります。

 

この里で、私は心静かに暮らしているのです。

 

しかし、世間の人たちは、私が世を憂いて宇治山に住んでいると言っているそうです。

 

作者の喜撰法師は、平安時代初期の六歌仙の一人です。

宇治山に居た僧としか、経歴は伝わっていません。

 

六歌仙とは、平安時代初期に活動した、和歌の名手、6人を選んだものです。

在原業平、遷昭僧正、喜撰法師大友黒主文屋康秀小野小町のことを言います。

 

宇治山は、宇治市の東部にある喜撰ヶ岳という山のことです。

喜撰ヶ岳に住んでいた法師で、喜撰法師なのでしょう。(もしかしたら、その逆かもしれません。。が)

 

とかく、世間のひとは、自分たちと同じように暮らしていない人がいると、何か訳があるのではないかと囁きあうようです。

人里離れた場所で、心静かに暮らしている、作者の心根が伺える歌です。

 

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