百敷やふるきのきばの
しのぶにも
なほあまりある
むかし成りけり
小倉百人一首、第百番の歌です。
作は、順徳院(1197~1242) 続後撰集 巻18・雑下に載っています。
この歌は、もう過ぎ去ってしまった、華やかであった時代への憧れと変わってしまった時代を嘆いて詠んだ歌です。
しのぶ草よ
偲んでも偲びつくせぬ、過ぎ去ってしまった華やかな昔の日々はもう夢となってしまったのだ。
この歌の作者は、第84代天皇 順徳院です。
承久の乱を起こしました。
乱は、幕府側の勝利に終わり、敗北した院は
華やかだった、王朝時代をかえりみて詠まれた、とても悲しい歌のようです。
王朝時代が終わり武家の時代になった、寂しさ、悲しさが偲ばれます。